【読書メモ】自分を好きになる方法
自己啓発本ではありません。
またまた帯を見て、手に取った自分を好きになる方法。
一人の女性の16歳、28歳、34歳、47歳、63歳、3歳のある1日を切り取ってコラージュした小説。
どの一日も、ドラマックな出来事や人生の転機などというような大それた一日じゃない。
共通するのは、「心から一緒にいたいと思える誰か」を探しているということ。
仲良くなれそうな人に近づいていくのだけど、ふとした瞬間にやっぱり違うなと感じてサーっと潮が引いていくような感覚。
誰もが感じたことがあるんじゃないかな。
友達作りって子どもに限ったことではなくて、ずっと付き合っていける人を見つけるのはどの世代にも必要なことなんだと思う。
恋愛関係を元にした男女の形は夫婦になっても、どちらかが先にいなくなるものだし、子供もいつか巣立っていく。
特定の人間関係にもたれかかってしまうと、結局しんどくなるのは自分なんだろうな。
年をとるにつれて、自分の感情の揺れや周りとの距離の取り方なんかのあしらいはうまくなるものの、わたしたちはいくつになっても分かり合える人を探しているのかも。
たとえ疎遠になったとしても、友達関係メンテナンスした方がいいなと思った本。
- 作者: 本谷有希子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/07/26
- メディア: 単行本
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