【読書メモ】電子書籍は二冊目に向いてる?!/知の読書術
読書術についての多くの本を書いている佐藤優氏。
「知」の読書術 (知のトレッキング叢書)も、他の読書術の本と大方共通することを言っているのだけど、違いは2部構成のうち後半の2部を電子書籍の活用法について書いている点。
移動中に気軽にスマホで本が読めるというのがその理由。
年間に数百冊以上の読書をしている著者が電子書籍をどうとらえているかに興味があった。
著者によると、日本の電子書籍のコンテンツはまだまだ貧弱とのこと。マンガや、新書のようなサッと読めるものはそれなりに数はあるものの、古典や教科書などじっくり読みたいものの電子化が進んでいない。
だから、読書の中心に電子書籍を置くというのは難しいのではということだった。
じゃあ、電子書籍は使えないのかというとそうではない。
さらに、電子書籍は二冊目の利用に適していると言っている。
古典や教科書は、一度通読するだけでなく暇があれば何度でも読み直すのがいいとのこと。
「情報と、教養は違うもので、読書は教養を身につけるためのもの。教養こそ、物事の行間を読み解くには必要なものだ。」
という主張は理解できるものの、同じものを何度も読むのはなかなかしんどいことだなぁと思った。
紙の本なら目に入るのでまだ読むこともできそうだけど、デバイスの中にあって目に入らないところにあると自分から読もうとするにはかなりのエネルギーが要りそう。
それができる人は、必要に迫られてのことだと思う。著者のように読書が仕事になっている人とか。
その必要を感じられる人が、「教養」ある人ってことなのかな。
- 作者: 佐藤優
- 出版社/メーカー: 集英社インターナショナル
- 発売日: 2014/08/26
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