そして父になる
そして父になるを観た。金曜ロードショーで。
自分が同じ立場に置かれた親だったらどうするかな〜としばらく考えてしまった。
作中、病院側の説明では昭和40年代に取り違えが多く起こったときには、ほとんどの家族が交換を希望したとのこと。
「本来あるべき姿」になったと言えばそうなのだけど、それでいいの?って思ってしまう。
そんなに生物的に親子であることは重要なんだろうか?
生みの親より育ての親というように、わたしならそれまで育ててきた方をとると思う。
本当の子でなくても、それまでその子に注いできた愛情は本物。
いくら血がつなかっていても、他の家庭で育った子はその家の文化に浸りきっていて、まったく別の家の子になっているだろうから。
映画のタイトルから想像していたのは、本当の子を取り戻して家族を再建する中で「父になる」というもの。
実際はそうじゃなかった。
むしろ家族のあり方を見直す機会になっていたので、良かった。
血のつながらない家族に対する考え方が出るところだと思う。
取り違えなんて起きてはいけないことだけれど、それをどうとらえるかは国や時代によってかなり違うんじゃないかな。
今年も家族をテーマにした作品を是枝監督がメガホンをとっているらしい。