【読書メモ】池上彰のお金の学校
数年前に『伝える力』を読んで以来の池上氏。
- 作者: 池上彰
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2011/10/13
- メディア: 新書
- 購入: 6人 クリック: 71回
- この商品を含むブログ (21件) を見る
お金に関する本は数あれど、投資のハウツーに偏ったものや、仕組みに関するものでも難しい解説のものが多い中で、基本的な事項が分かりやすく書かれています。
1限目から6限目+特別授業が2つという構成ですが、個人的には1限目のそもそもお金とは何かに関するお金の歴史、2限目の銀行はどうやって儲けているか、銀行の賢い利用法、4、5限目の保険や税金が何のためにあるのか、何のために払うのかがおもしろかったです。
「何のために」という根本的な部分を押さえずして、財テクや税の引き上げなどの論説に参加してみても、誰かの言いなりになるだけだったり、感情論に走りがちになってしまうのではないでしょうか。
特別授業では、最近の円高の理由やLLCやグルーポンといった共同購入を安く利用できる仕組みについて分かりやすく書かれています。わたしにとっては、へぇ~!のオンパレードでした。
ただ、「安いから」や「人気だから」ではなく、なぜそうなのかを理解した上で賢く利用したいですね。
一方、ちょっとよく分からなかったのは、インフレとデフレのところ。
インフレのときは、お金の価値が下がるので借りているほうがトク。
デフレのときはお金の実質的な価値が上がるので、使わないほうがトク。つまりお金持ちにとっては有利な経済状況ということでした。
これをふまえると、今のデフレの状況では奨学金の一括返済をするのはトクなのか、ソンなのか。
あまり期待はできないけれど、もし今後経済が上向いてインフレになると金利が上がるので、今の、金利の低い時期に繰上げ返済をした方が、返済額に対する元金の割合も高く済ませることができて、いいのだろうかと思っています。
それとも、借りられるならなるべく長く借りるという考え方もあり?!
とはいえ、少し余裕があるのなら、ガツンと返してしまった方が精神衛生上いいかなという気もしています(^^;)